ジョブストーリーJobstory

STORY 1

商品開発×商品数理×保険金

まだここにない、
人々に必要とされているがん保険を。

がん保険は生き物です。治療環境は短いスパンで変化し、生活者のニーズも変化していきます。「今、本当に必要とされている保険は何か」を考え、「自分たちが提供できる最善は何か」を追求しながら新商品を創るのは、主に商品開発部と商品数理部、保険金部の役割です。目指す方向は同じでも、視点と立場が少し違う3つの部門。彼らは、どのように仕事を進めていくのでしょうか。

  • 得能 大佑

    我々が提供できる、最良のものを考えます。
    最初から実現性を加味しすぎると、
    商品が保守的になってしまうので。

    得能 大佑

    2003年入社 商品開発部 商品開発第一課
    契約部、契約管理企画部、支社での営業担当を経て、2013年より商品開発に携わる。

  • 片岡 豪

    数理は、〝ブレーキ〟と呼ばれている。
    みんなが熱くなっているところに、
    冷や水をかけて冷静にさせる役だから。

    片岡 豪

    1997年入社 商品数理部
    アクチュアリー。数理部計析課、経営数理部利益リスク管理課等を経験した後、商品数理部へ。

  • 田中 美帆

    日々、お客様と接している部署。
    会社より、お客様寄りの視点に
    なってしまうこともあります。

    田中 美帆

    2002年入社 保険金部
    請求連絡受付、査定業務、システム開発など、一貫して保険金部でキャリアを積む。現在は契約管理企画部へ異動。

Ⅰ 進化する、がん治療。
ならば、現状に即した保険を。

「現在のがん治療の実態に対応した保障を、あらゆる世代のお客様にお届けできる商品を創りたい」。
消費者調査や営業現場からの意見を収集・分析していた商品開発部の得能大佑は、新しいがん保険の必要性を感じていた。
「がんの治療は、以前なら手術が主流でした。でも今は、手術、放射線、抗がん剤治療の3つが主な治療法で、 それらを組み合わせた治療や陽子線治療などの先進医療も件数が増えています。また、入院期間が短くなり、通院しながら治療を行うこともますます増えてきています 」。

2011年3月に発売した『新 生きるためのがん保険Days』でも、既に三大治療をカバーしていた。しかし、3年が経過した今、いくつかの保障を強化し、現時点での最強・最善のがん保険を世に出したいという強い想いがあった。

まず相談を持ちかけたのは、商品数理部だった。商品数理部は、商品の保障内容に適った保険料を算出すると共に、保険料に関する金融庁への認可申請を行う部署でもある。
「保険料を算出する際に重要な〝計算基礎率〟と呼ばれる数値を、私たちは膨大にある過去のデータから推定します。がん保険のパイオニアであるアフラックは、がん治療に関するデータをどこよりも豊富に持っています。『アドバンテージを生かして、他社に真似できないような商品を開発してみせよう』と、心が躍ったのを覚えています」と、片岡豪は、当時を振り返る。

しかし、商品発売までのスケジュールは非常にタイトで、人財リソースが圧倒的に不足していた。
「そこで、経営数理部のアクチュアリーにも応援を要請し、米国社も含めた10名のチームが編成されたのです」。

もう一人、早い段階から新商品開発の協議に加わっていたのが、保険金部の田中美帆である。
「どんなに企画が優れていても、給付金・保険金の支払い業務が迅速に確実にできなければ、商品として成立しません。懸念事項や課題がないか、しっかりと確認するのが、私の役目です」。

こうして、プロジェクトはスタートした。

Ⅱ あふれる想い、膨れる企画。

「三大治療に関する保障を、すべてのプランに標準装備したい」「通院保障を強化しよう」「先進医療の保障限度額を増やしたい」「貯蓄性を持たせられないか」「保険料を下げたい」。

得能が示した新商品の構想を聞いた片岡の第一印象は、「なかなか手強いぞ!」だった。
「商品開発部は、斬新なことをやりたがる(笑)。それは、私も賛成です。ただ、いくら保障が充実していても、保険料が高くなれば消費者に受け入れられません。だからと言って無理なプライスを付ければ、収益性に問題が出て、お客様への継続的なお支払いが維持できなくなってしまう」。

得能も、無理は承知だった。
「可能かどうかは一旦横に置いて、まず、実現したい要素をすべて出すんです。最初から実現性を考えてしまうと、商品が縮こまって、保守的になってしまいますから」。

「それは無理だろう」と言いながら、片岡も、要望を頭から否定することはしない。
「最終的には世に出ない保障だったとしても、すべての可能性を検証します。無駄なように見えて、とても重要なプロセスです」。

その頃、田中は、商品設計に沿ってお支払い手続きをするシーンを、何度もシミュレーションしていた。
「保険金部のメンバーは、全国に約500人。多いときは、1日に1万件のお問い合わせを受け、5千件を超えるお支払いをしています。お電話でお客様にご説明する際や、ご請求を審査する際に、誤解や混乱が生じる可能性があるなら、企画を変更する必要があるのです」。

「それに……」と、田中は言葉をつないだ。
「私たちは、がんに罹患されたご契約者様やご家族の方と、お電話で直接お話しする立場です。お客様が保険商品を一番身近に感じてくださる場所にいて、『保険に心を入れているのは自分たちだ』という自負がある。だから、『お客様の誤解を招くことのないシンプルな企画にしたい』という想いが強いんです。正直に言うと、会社よりも、お客様寄りの視点になってしまうこともあります」。

この、一見バラバラな三者三様の想い、視点の違いが、新商品の開発には欠かせない。意見がぶつかり合うことで、一人では気づけなかった課題が鮮明になり、新たなアイデアが生まれるのである。

Ⅲ 情熱と冷静。
妥協なき議論が、商品のクオリティを上げる。

「なんで、こんな数字になるんですか?保険料、もっと下げてくださいよ」「いや、うちのリスク評価基準だと、これ以上は難しいよ」

商品の企画が終盤に差し掛かると、激論を交わす得能と片岡の姿が、頻繁に見られるようになった。
「どうしても譲れないところは、死守します。今までと大差のない商品なら、わざわざ発売する必要もない、という結論になってしまいますから」(得能)。
「他部門が冒険したいと言っても、収益性・健全性をコントロールして、みんなが熱くなっているところに冷や水をかけるのが商品数理の役目。よく、〝ブレーキ〟と言われます」(片岡)。

片や、田中と得能の間で主に議論になったのは、「保障と規定、約款のシンプルさ」について。「例えば、革新的な保障を新たに作っても、お客様がどのような場合に支払われるのか理解ができないものや、いざ給付請求をしようとしていただいた時に、必要となる書類が過度に多い、などとなると、お客様目線で本当にその内容でいいのか?ということになるのです 」。

「田中さんからの指摘は、『確かにそうだな』と納得させられるものが多かった」と、得能は素直に振り返る。

「議論→再検討」の繰り返しが、商品をより良いものへと変えていく。基本保障に残すもの、特約にして選択肢を残すものなど、様々な調整を経て、新商品は完成した。

「三大治療の保障をすべてのプランに盛り込めたし、通院や先進医療に対する保障も強化でき、加入しやすい保険料も設定できた。納得できる商品が創れたと思います」(得能)

「新しい商品が発売されたとしても、ご契約が続く限りお客様からの請求は続きます。この商品に加入されたお客様と一番長く向き合っていくのは私たち。この商品は胸を張って向き合える商品になりました 」(田中)。

金融庁へ、認可申請を出しに行く片岡の表情も、晴れやかだった。
「保障内容については、商品開発部にあきらめてもらったところもありますが、がん保険のプライスリーダーとして、他社がベンチマークとする保険料を設定できたと思っています」。